少許しょうきょ)” の例文
氏はまた蒲公英たんぽぽ少しと、ふきおくとを採ってくれた。双方そうほう共に苦いが、蕗の芽はことに苦い。しかしいずれもごく少許しょうきょを味噌と共に味わえば、酒客好しゅかくごのみのものであった。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
財産は弟に譲り自分は独立の生計を求めんと決心せるよしを述べ、さて少許しょうきょの資本の分与ぶんよを乞いしに、思いも寄らぬ有様にて、家を思わぬ人でなしとののしられ、たちまち出で行けがしに遇せられければ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)