小気こき)” の例文
旧字:小氣
すると幕下のひとりに、小気こきのきいた奴があって、その湯にはいっている家康公に傘をさしかけながら、背中を流した。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「はい。」ほゝまるい英太郎と違つて、これは面長おもながな少年であるが、同じやうに小気こきいてゐて、おくする気色けしきは無い。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いつの間にやら、新三郎の後ろ、平次の横手に立っていたのは、二十七八の小気こきのきいた渡り仲間ちゅうげん風の男です。
19は三週間のあいだ私達が「ほんとに彼男あれだけは私たちが掘り出した宝石ジュエルです」と言い得る、身綺麗みぎれい小気こきの利いた“My Good Man”となることであろう。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)