尊厳そんげん)” の例文
旧字:尊嚴
人格の尊厳そんげんを第一位に置く霊活不覊れいかつふきなる先生の心をいたむるのは知れ切った事まで先生にしいられたのは、あまりと云えば無惨むざんではありますまいか。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
時人じじんの一部には、いや後の或る史家なども、彼のそうした行動をさして、信長の勤皇は、人心収攬じんしんしゅうらんの一策であり、政治的に皇室の尊厳そんげんを認めて
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むりでも何んでも大学程度の学問だけはしておかないと、これからはうそだと思うもんだから俺はこうやっているんで、学問の尊厳そんげんなんて、そんなものがあるもんかい。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
人懐ひとなつかしがりのかの女を無条件によろこばせ、その尊厳そんげんか、怜悧れいりか、豪華か、素朴か、誠実か
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すぐにウンということはすこぶる彼らの尊厳そんげんみ嫌うことであって
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)