射向いむ)” の例文
と、眼八は無造作に見て、そのえりがみをつまみそうに、片腕の袖をまくりあげたが、キラッと笠の蔭から射向いむけられた眼光りに、そう簡単に手がのびなかった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちぬられた鉄杖をしごきなおして、ふたたび、らんらんとしたまなこをこなたへ射向いむけてくるようす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)