寛達かんたつ)” の例文
と自斎は寛達かんたつな笑いに紛らせて茶をすすったが、亭主はぷいと奥へ避けて、それからは自斎が言葉をかけても返事もしなかった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このニコラウスは派手はでで、寛達かんたつで、音楽好きで、心からハイドンを抱擁し、次第にその地位を引き上げて、間もなく第一音楽長として、三十年間の生活の根をそこにえさせてしまった人である。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
おそらくは、その寛達かんたつ豪毅ごうきな平常と教養からおしても
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)