“寐刃”の読み方と例文
読み方割合
ねたば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると其晩一間隔てゝ寝て居た大藤が夜半よなかに行燈の光で大刀を抜いて、寐刃ねたばを合して居りますから私は龍馬をゆり起し、油断がなりませぬとつまり朝まで寝ずでした。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
この意気なればこそ、三日握り詰めたお夏の襟をそった剃刀に、鎮西五郎時致ときむねが大島伝来の寐刃ねたばを合わせたとはいえ、我が咽喉のどならばしらず、いかで誤ってお夏の胸を傷つけんや。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)