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密偵
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いぬ
ふりがな文庫
“
密偵
(
いぬ
)” の例文
とつぜん往来をガヤガヤと
人騒
(
ひとざわ
)
めきが流れてゆく。「
密偵
(
いぬ
)
だ、いぬだ」「梁山泊の
密偵
(
いぬ
)
が一匹捕まッた」という
喚
(
わめ
)
きなのである。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
近く、三月三日を期して、水戸の志士が桜田門外の井伊大老を要撃することは、文次にはわかっているが、彼はもう、幕府の
密偵
(
いぬ
)
ではなかった。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
が、もう今ごろは、ウラジオ中の同志のあいだに、君が
密偵
(
いぬ
)
臭いという評判が往き渡っていることだろう。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
「おい、結果を早く聞こう。あれは、どうした。そのすじの
密偵
(
いぬ
)
を片づけることは?」
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あいつも
密偵
(
いぬ
)
だったんのだ。道理で、何だか変だと思っていたよ。第一、今日なんか、ウラジオへ着いたらすぐ、先生のところへ顔出しすべきじゃないか。それが——。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「おのれは、役所の手先か誰かに頼まれたに違いあるまい、
密偵
(
いぬ
)
だろう、いや密偵の子だろう」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「故あってお蓮様の旨を
体
(
たい
)
し、若のもとへ
密偵
(
いぬ
)
に忍び入ったものであろう。どうじゃっ!」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「やい右馬介、そちに
密偵
(
いぬ
)
を働けなどと、いつ、高氏がいいつけたぞ」
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
偵
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
“密偵”で始まる語句
密偵隊
密偵密偵機関