寄片よせぎれ)” の例文
低い軒がどれもこれもよろけているようである。呉服屋の店には、色のめたような寄片よせぎれるから手薄に並べてある。埃深ほこりぶか唐物屋とうぶつやや古着屋の店なども、年々衰えてゆく町の哀れさを思わせている。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)