“家敷”の読み方と例文
読み方割合
やしき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お城のように締りの厳重な一廓を構え、その中に美事な別荘好みのお家敷やしきを作り、水を引き、草木そうもくを植えて、満月をお住まわせになりました。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
村内の心ある者にはつまはじきせらるゝをもかまわずついに須原の長者の家敷やしきも、むなしく庭うち石燈籠いしどうろうに美しきこけを添えて人手に渡し、長屋門のうしろに大木のもみこずえ吹く風の音ばかり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
最初Xの町の人に聞くと、「幽霊家敷やしき」を問うのだと言った。その時、彼は心のうちで年若い巫女のことをいうのであろうと思った。何となれば巫女は、奇蹟を行って人を驚かしたからだ。
薔薇と巫女 (新字新仮名) / 小川未明(著)