宮女きゅうじょ)” の例文
虎もひょうもごろりと横になって寝ている。孔雀くじゃくけんを競う宮女きゅうじょのように羽根をひろげて風の重みを受けておどおどしている。象は退屈そうに大きな鼻をぶらぶら振っている。
動物園の一夜 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
伝えていう、月夜雨夜にここを過ぎると、凄麗の宮女きゅうじょに逢うことがある。宮女は笛を吹いている。その笛のにひかれて、宮女のあとを慕って行くものは再び帰って来ないという。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)