“安名尊”の読み方と例文
読み方割合
あなとうと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歌う役を勤める殿上役人が選ばれてあって、「安名尊あなとうと」が最初に歌われ、次に桜人さくらびとが出た。月がおぼろに出て美しい夜の庭に、中島あたりではそこかしこに篝火かがりびかれてあった。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
専門家の中の優美な者だけが選ばれて、双調そうちょうを笛で吹き出したのをはじめに、その音を待ち取った絃楽げんがくが上で起こったのである。絃楽の人ははなやかな音をかき立てて、歌手は「安名尊あなとうと」を歌った。
源氏物語:24 胡蝶 (新字新仮名) / 紫式部(著)