嫌厭けんお)” の例文
そしてその児が意地の悪いことをしたりする。そんなときふと邪慳じゃけんな娼婦は心に浮かび、たかしたまらない自己嫌厭けんおちるのだった。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
それが六十二議会で、議会はただれきったものになって民心に嫌厭けんおをさえ感じさせるようになろうなどとは思いもかけず、彼は赤黒くなるほど飲んで祝したのだ。
悪女を嫌う嫌厭けんおの情が燃えあがった。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)