婷乎すらり)” の例文
お定は打見には一歳ひとつ二歳ふたつも若く見える方で、背恰好の婷乎すらりとしたさまは、農家の娘に珍らしい位、丸顏に黒味勝の眼が大きく、鼻は高くないが笑窪えくぼが深い。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
お定は、打見には一歳ひとつ二歳ふたつも若く見える方で、背恰好の婷乎すらりとしたさまは、農家の娘に珍らしい位、丸顔に黒味勝の眼が大きく、鼻は高くないが、笑窪が深い。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
中肉の、背は婷乎すらりとして高く、帽子にはわざと徽章も附けてないから、打見には誰にも學生と思へない。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
母と叔父とは、齢もとを以上違つて居たし、青い面長とひらた赤良顔あからがほ、鼻の恰好がややてゐた位のものである。背の婷乎すらりとした、髪は少し赤かつたが、若い時は十人並には見えたらうと思はれる容貌かほかたち
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)