妖怪邸ばけものやしき)” の例文
そして、秋山と田宮の建物がとりこわしになったので、左門殿町の妖怪邸ばけものやしきと云って好事者ものずきが群集した。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
十年人のまない妖怪邸ばけものやしきの天井裏にも、ちょっとあるまいと思う陰惨とした、どん底に——何と、一体白身の女神、別嬪べっぴんの姉さんが、舞台の礫の時より、研いだようになお冴えて
妖怪邸ばけものやしきと云われるだけあって、不思議に寂しい邸ではある」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)