女児をんなのこ)” の例文
旧字:女兒
其嫁は隣村の神官の家から来たが、結婚して二年とも経たぬに、唖の女児をんなのこを遺して、盲腸炎で死んだ。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
加之のみならず年老としとつた両親と、若い妻と、妹と、生れた許りの女児をんなのこと、それに渠を合せて六人の家族は、いかに生活費のかからぬ片田舎とは言へ、又、倹約家しまりやの母がいかにしまつてみても
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
主婦と其甥に当る十六の少年こどもと、三人の女児をんなのことが、此室に重なり合ふ様になつて寝て居るのだが、渠は慣れて居るから、其等の顔を踏付ける事もなく、壁側かべぎはを伝つて奥のからかみを開けた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)