奉化ほうか)” の例文
かつて奉化ほうか州のはんを勤めて居りました者の娘でございますが、父は先年この世を去りまして、家も次第に衰え、ほかに兄弟もなく、親戚みよりもすくないので
奉化ほうかの者で、お父さんは州判しゅうはんをしてたと云ったよ、湖西こせい婢女じょちゅうと二人で暮してると云うのだ、そうかなあ」
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
わたくしの姓はあざな麗卿れいけい、名は淑芳しゅくほうと申しまして、かつて奉化ほうか州のはん(高官が低い官を兼ねる)を勤めておりました者の娘でございますが、父は先年この世を去りまして、家も次第に衰え
世界怪談名作集:18 牡丹灯記 (新字新仮名) / 瞿佑(著)
私は湖西こせいに住んでいる者でございます、もとは奉化ほうかの者で、父は州判しゅうはんでございましたが、その父も、母も亡くなって、家が零落れいらくしましたが、他に世話になる、兄弟も親類もないものですから
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
もとは奉化ほうかの者で、父は州判でございましたが、その父も、母も亡くなって、家が零落しましたが、他に世話になる、兄弟も親類もないものですから、これと二人で、毎日淋しい日を送っています
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)