失神しっしん)” の例文
十五少年は、失神しっしんしたまま、まっくらな空間を、いつまでも、下へ下へとおちていくのでした。
妖星人R (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
営中の夜もすでに、けて、所々のかがり火のほか、墨の如き夜色である。——番に立った浅野の家来の足もとに、飛脚の男は、ふたたび失神しっしんしたように地上に平たくなっている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)