夫婦島めおとじま)” の例文
処々なら白樺しらかばにからんだ山葡萄やまぶどうの葉が、火の様に燃えて居る。空気は澄み切って、水は鏡の様だ。夫婦島めおとじまの方に帆舟が一つはしって居る。櫓声静に我舟の行くまゝに、かもが飛び、千鳥ちどりが飛ぶ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)