“太藺”の読み方と例文
読み方割合
ふとい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後の泉を包んだ岩の上には、まだしおれぬ太藺ふといの花が、水甕の破片とともに踏みにじられて残っていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
七つ八つの金魚は静まり返って、藻や太藺ふといが風の狼藉の跡に踏みしだかれていた。耳に立つ音としては水の雫のしたたる音がするばかりで、他に何の異状もないように思われた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)