大隈重信おおくましげのぶ)” の例文
この公債の日本政府委員は民部大蔵大輔大隈重信おおくましげのぶと少輔伊藤博文いとうひろぶみであるが、さなきだに財源にくるしんでいた他省方面の閣僚から
明治の五十銭銀貨 (新字新仮名) / 服部之総(著)
時の首相は大隈重信おおくましげのぶである。板垣伯爵の紹介状を持って、悲堂、慷堂の両人は大隈首相に会って、武器の取りおさえの解除を要請した。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
この年の十月には政府に大更迭こうてつがあって、大隈重信おおくましげのぶが俄かににくだった。つづいて板垣退助らが自由党をおこした。
有喜世新聞の話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これにこたえた人の多くは、漸進主義であったが、ひとり大隈重信おおくましげのぶだけは、意見をただちにしめさなかった。
二頭立ての中に見えたのは、トム公の知らない小父おじさんだった。前内閣総理大臣大隈重信おおくましげのぶの顔も、新聞を見ないトム公には、幸いにも、あのへの字口が、そう大したものに見えなかった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)