大角豆ささげ)” の例文
さりながら慈悲深き弥陀尊みだそんはそのままには置き給わず、日影の東に回るや否、情ある佐太郎をつかわし給えり、彼はうり茄子なす南瓜かぼちゃ大角豆ささげ
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
或いは大角豆ささげだけは勝手に畠に入ることを許していたという土地があるのも、私には意味のあることに思われる。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
大豆、小豆、大角豆ささげ、胡麻、栗、柿、あめなりとあって、柿も七種の粉の仲間入りをしているが、くだんの歌に特に柿を上げますというのは、猪は格段に柿を好むにや。
鬱金うこん木綿が薄よごれて、しなびた包、おちへ来て一霜ひとしもくらった、大角豆ささげのようなのを嬉しそうに開けて、一粒々々、根附だ、玉だ、緒〆おじめだと、むかしから伝われば
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
隣の北安曇郡でもずっと北へ寄って、同じ理由で大角豆ささげ畠へ入らせぬ村があり、また夕顔棚の下へ行くと、七夕様の天の川のお渡りなさる音がきこえるという村もある。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
うり大角豆ささげの畠に入ってはならぬという信州の俗信に、隠れて影響を与えている七夕の由来が、いつからまたいかなる因縁で、この世界的なる羽衣説話と、結合することになったかである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)