大燈国師だいとうこくし)” の例文
旧字:大燈國師
宗助は始め夢窓国師むそうこくし何人なんびとなるかを知らなかった。宜道からこの夢窓国師と大燈国師だいとうこくしとは、禅門中興の祖であると云う事を教わったのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かの大燈国師だいとうこくしのごときも同じく五条の橋の下でしばらく乞食こじきを相手に修養をしておられたので、その時の作になる
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
大徳寺開山大燈国師だいとうこくし三百年忌のため上洛じょうらくを許され、或いは郷国但馬に入湯したりして、たまさかの消息が交わされるに過ぎなかったが、十六年四月に至って
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南浦紹明なんぽじょうみょう(大応国師)は、宋の虚堂きどう法嗣はっす大燈国師だいとうこくしのお師匠さん、建長寺の蘭渓道隆らんけいどうりゅうの門に参じたことがあり、宋から帰って後に筑前の崇福寺におること三十年、関西を風靡した。
南浦紹明墨蹟 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
主人は禅坊主が大燈国師だいとうこくし遺誡ゆいかいを読むような声を出して読み始める。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)