昔の大名行列だいみょうぎょうれつ挾箱持はさみばこもちは、馬とおなじ速力でついて行かねばならず、飛脚ひきゃくという者などは、状箱じょうばこを肩にかけて、街道を走り通さねばならなかった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そのころ、大名行列だいみょうぎょうれつといえば、みちばたのいえ雨戸あまどをおろし、とおりかかったものはみちをよけて、とおくからつちうえにすわって、とのさまののったかごをおがまなければならないほどでした。