夕篝ゆうかが)” の例文
花嫁が輿へかくれてからも、夕篝ゆうかがりの明りの中に、おびただしい花嫁の荷と、人馬との混雑は、容易に列がそろわなかった。そして時折、夜に入って一しお肌寒い時雨しぐれが、松明たいまつ燎火にわびの焔をうごかした。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)