“塗駕”の読み方と例文
読み方割合
ぬりかご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とばかり、蒼惶そうこうとして供揃ともぞろいの用意をさせ、玄堂を案内に、自身は徒歩かちで、一挺の塗駕ぬりかごを清掃して早々迎えに出向く。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勝頼とその簾中れんちゅうを始め、かしず数多あまたの上﨟たちや、大伯母の君とか、御むすめ子とか、京の何御前とかいう女性の輿こし塗駕ぬりかごだけでも、いったい何百つづいたろう。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、待つ間もなく、人魂のような灯りを振り照らしてタッタと急いで来た黒漆こくしつ塗駕ぬりかご、前後に四、五名徒士かちがついて、一散に羅漢堂の前を走り抜けようとした。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)