埃溜はきだめ)” の例文
舌長姥 こぼれたあつものは、埃溜はきだめの汁でござるわの、お塩梅あんばいには寄りませぬ。汚穢むさや、見た目に、汚穢や。どれどれ掃除して参らしょうぞ。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの中には、さぞ大きな金庫があることだらうが、そんな金庫なんか埃溜はきだめと同じことだ、さう思へる。これも、変な負け惜しみぢやない。
屋上庭園 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)