土窖つちぐら)” の例文
しかしあの土窖つちぐらにはゾットする何物かがありますね、そして僕は寒気を感じた事を否定はしませんよ
冬あたゝかく夏涼しき土窖つちぐらの中に、地獄天堂を超えたる不可思議の月日を送り行くに怪しむ可し、一年ひととせの月日もめぐらさぬうちに、何時いつとなく気力衰へ来る心地しつ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)