土居どい)” の例文
ずっと以前の山地に檜榑ひのきくれ二十六万八千余ちょう土居どい四千三百余の木租を課せられた昔もあるが、しかもその木租のおびただしい運搬川出し等の費用として
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
伊予いよに住み馴れた土居どい得能とくのうの一党が、越前に落ちて行こうとしてとうげの山路で、悲惨な最期さいごをとげたという物語は、『太平記』を読んだ者の永く忘れえない印象である。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「要所要所、土を掻きあげ、土居どい(防塁)をつくり、壕(塹壕ざんごう)を掘れ」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四国の宮方、得能とくのう一族や土居どいの軍勢だったのである。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)