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嗡
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おう
ふりがな文庫
“
嗡
(
おう
)” の例文
灸所
(
きゅうしょ
)
の痛手に金眸は、一声
嗡
(
おう
)
と叫びつつ、
敢
(
あえ
)
なく
躯
(
むくろ
)
は倒れしが。これに心の張り弓も、一度に弛みて両犬は、左右に
摚
(
どう
)
と
俯伏
(
ひれふ
)
して、
霎時
(
しばし
)
は起きも得ざりけり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
窠宿の方へ走り
往
(
ゆけ
)
ば、狐はかくと
見
(
みる
)
よりも、
周章狼狽
(
あわてふためき
)
逃げ行くを、なほ
逃
(
のが
)
さじと
追駆
(
おっか
)
けて、表門を
出
(
いで
)
んとする時、一声
嗡
(
おう
)
と
哮
(
たけ
)
りつつ、
横間
(
よこあい
)
より
飛
(
とん
)
で掛るものあり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
嗡
13画