喰削くらいけず)” の例文
沖から遠眼鏡とおめがねで望んだら、またたきする間も静まらず、海洋わだつみあおき口に、白泡の歯を鳴らして、刻々島根を喰削くらいけずらんず、怖しき浪のかしらおさえて、巌窟いわやの中に鎮座まします
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)