喜六きろく)” の例文
其の渡邊織江が同年の三月五日に一人の娘を連れて、喜六きろくという老僕じゞいに供をさせて、飛鳥山あすかやまへまいりました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
辰盛は通称を他人たひとといって、後小三郎こさぶろうと改め、また喜六きろくと改めた。道陸どうりく剃髪ていはつしてからの称である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「えッ、その、その通りですよ、親分。いつも差したり差されたりするのが、昨夜は最初から御家人ごけにん喜六きろくの言い出しで盃のやり取りなし、うんと食って飲もうということにしたようでした」