つぐ)” の例文
しかし姉はいつになく、沈んでいるように見えたので、自分も口をつぐんでなるたけ話をせまいものと黙って歩るいていたのである……。
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
百合子の口紅べにが、ラツパについてゐたのを知らず口にして百合子に笑はれた時のことを滝本は思ひ出して何やらヒヤリとする思ひに打たれて口をつぐんだ。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)