哥兄あんちゃん)” の例文
日増しの魚や野菜を喰っている江戸ッ子たあ臓腑はらわたが違うんだ。玄海の荒海を正面に控えて「襟垢えりあかの附かぬ風」に吹きさらされた哥兄あんちゃんだ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちん哥兄あんちゃんちん哥兄あんちゃん』ち云うと息の止まる程、花魁に抱き締められましたなあ。ハハハ。帰りがけに真鍮の指環いびがねをば一個ひとつ花魁から貰いましたが、その嬉しさというものは生れて初めてで御座いました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)