和蘭陀ヲランダ)” の例文
和蘭陀ヲランダと云ふ国は可愛かあいさうな位小さい国だね。素通りしてしまはうと思へば七時間位で通つてしまへるのだからね。」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
この村は小い、古風な村です。それも尤も、むかし和蘭陀ヲランダの移住民が、当時善政の聞えのあつたペエテル、ストユイヱサント(渠は無窮の平和にやすめ)の時代に建てたのだから。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
九月の中頃に和蘭陀ヲランダから巴里パリイへ帰つて来ると、下宿の細君が十日とをか程前の晩キキイが女のを産んだと云ふ話をした。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
自分の思郷病しきやうびやうます/\人目に附く迄はげしく成つた。其れで土地がかはれば少しは気の紛れる事もあらうと良人をつとに勧められて不順な天候の中に強ひて独墺及び和蘭陀ヲランダの旅を思ひ立つのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)