和敬わけい)” の例文
ここでの形は、何かさかさま事に見えるが、たとえ主君でも亭主である以上、客に対して、慇懃いんぎん、いやしくも和敬わけいを崩さないことは茶礼である。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それらのかそけきうちに交わされる主客の和敬わけいの礼とむつみを、水屋の宗易はやはり前のままの姿で、板敷いたじきに凍りついた人の如く聞きすましていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)