名子なこ)” の例文
この男は名子なこという農奴のうどにも劣るひどい生活をつづけているうちに、碌な口ひとつきけないようになり、たまさかものを言うと、つい羽目をはずしてしまうのだろうと思った。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
清兵衛は大湊の船持ちで四十五歳、庄吉は田名部の名子なこ百姓で五十歳である。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)