“吉里”の読み方と例文
読み方割合
よしざと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うるさいよ。あんまりしつこいじゃアないか。くさくさしッちまうよ」と、じれッたそうに廊下を急歩いそいで行くのは、当楼ここの二枚目を張ッている吉里よしざとという娼妓おいらんである。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
小万こまんは涙ながら写真と遺書かきおきとを持つたまゝ、同じ二階の吉里よしざとへやへ走ツて行ツて見ると、素より吉里のらう筈がなく、お熊を始め書記かきやくの男とほかに二人ばかり騒いでゐた。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
小万こまんは涙ながら写真と遺書かきおきとを持ったまま、同じ二階の吉里よしざとへやへ走ッて行ッて見ると、もとより吉里のおろうはずがなく、おくまを始め書記かきやくの男とほかに二人ばかり騒いでいた。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)