受禅じゅぜん)” の例文
受禅じゅぜん(皇位譲渡の式)もなく、上皇のしょうもなく、また神器もここにありませんが、尊氏は剣です、良基よしもと(二条関白)は(印)です。これを神器とすればよろしい」
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
建久九年に土御門天皇が受禅じゅぜんされると、通親は外舅がいきゅうとして勢力を得、内大臣に昇り、後鳥羽上皇の院別当いんべっとうとなって仙洞御所せんとうごしょの実権を握り、卿二品きょうにほんという女傑と結んでまつりごとを左右する。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
「いま、上天吉祥きっしょうを垂る。これは魏が漢に代って、天下を治めよ、という啓示にほかならぬものである。よろしく魏王にすすめ、漢帝に説き奉らせて受禅じゅぜんの大革を行うべきである」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
主上きみには、ご受禅じゅぜん
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)