“厨子壇”の読み方と例文
読み方割合
ずしだん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の大きな姿がふさがるように厨子壇ずしだんの前に坐ったとき、障壁の紅蓮ぐれん白蓮びゃくれんも、ゆらめく仏灯も、ことごと瞋恚しんいほむらのごとく、その影を赤々とくまどった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信雄はと見れば——父信長と兄信忠の位牌にむかい、瞑目めいもく合掌して香をささげ、ふたたび厨子壇ずしだんを拝し、静かに、そのままうしろへ退がりかけていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)