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南蛮流幻術
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なんばんりゅうげんじゅつ
こんな者は
試合にもおよばず、
南蛮流幻術の
息一つで
吹きとばしてもすむことと、
呂宋兵衛はすっかり安心してしまった。
かれはこんどの大講会で、
南蛮流幻術の
秘法をもって、
日本伝来の
道士がやる
法術の
幼稚拙劣なことを
公衆にしめしてやると、
浜松を立ってくるとき、
家康のまえで
豪語してきた。
まえには
忍剣、横には
伊那丸の太刀、足をつかまれて立ちすくみになった
呂宋兵衛は、いよいよいまが最後とみえたが、いつもこうした
破滅には、かならず
南蛮流幻術で
姿を消すのが