“千秋楽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんしゅうらく50.0%
らく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅雨つゆが過ぎて盆芝居ぼんしばいの興行も千秋楽せんしゅうらくに近づくと誰も彼も避暑に行く。郷里へ帰る。そして炎暑のあかる寂寞せきばくが都会を占領する。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
千秋楽せんしゅうらくが入り、舞台楽屋万端取りかたづけの物音に目がめないというはずはないから、そうして長持も当然、納むべきものを納め、蓋をすべきは蓋をする運命とならなければならない瞬間に
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこは、上州藤岡の劇場で、乗り込みを両三日中に控え、ちょうど千秋楽らくの日であったが、儀右衛門はひさかたぶりに、法水の来訪をうけた。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
戦い利あらずと見てとったのだろう、狸穴の寄席の千秋楽らくの晩に、文歌がこういって暇をとっていってしまった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)