北行ほくかう)” の例文
狭き谷の麦圃に沿ひ、北行ほくかうやゝ久しく、西日まばしく馬影ばえいなゝめに落つる頃、路の左にそびえ起る一千尺ばかりの山を見る。中腹石屏せきびやうを立てたる如き山骨さんこつあらはれ、赭禿あかはげの山頂に小き建物あり。