剣術やっとう)” の例文
旧字:劍術
この剣術やっとうの先生が、折角集めてくれたのが、そこにころがっているお人たち——やっぱし、門倉さんには、お前さんは荷が勝ちすぎた相手だとわかったので、とうとうあたしが
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
なんとかいう侍は、ひどく剣術やっとうのできる友達と喧嘩をして、スパッと首の斬られたのを知らずに、おでんやなんかで帰りに一ぱいやって、ウーイ、ああいい気持だと、家へ帰ってきた。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
昨夜ゆうべめえは、すんで捕捉とっつかまって、ポカリとやられちまう処だッたんだ、以前もとはお武家さむらいで、剣術やっとうの先生だから、処がモウ年を取っておいでなさるから、忍耐がまんをして今朝己を呼びによこしたんだが
「うむ、そうだ! これの兄さんで伴大次郎、じつあ三国ヶ嶽でその旦那に会って来たんだが、その節の話じゃあ、なんでも下谷の練塀小路、法外流とかいう剣術やっとうの道場にいると聞いたが——。」
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)