前々まえまえ)” の例文
万石まんごく以上の面々ならびに交代寄合こうたいよりあい、参覲の年割ねんわり御猶予成し下されそうろうむね、去々戌年いぬどし仰せいだされ候ところ、深きおぼし召しもあらせられ候につき、向後こうご前々まえまえお定めの割合に相心得あいこころえ
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ところが、収穫の方は前々まえまえどおりにどしどし集まって来た。百姓は昔どおり免役税オブロークを持って来なければならず、女たちもそれぞれ元どおりに胡桃を年貢に納めなければならなかった。