刺止とどめ)” の例文
それがいがみ合いはじめたら、そなたはまず、側で手をたたいていてもよいということになるであろう——そなたが、最後の刺止とどめだけ刺してやればいい
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
『お市! これへ出ろっ。他人手ひとでを待つまでもない、肉親の父惣七が成敗してやる。——出ろっ、出ろっ。その後で、不義者の相手も刺止とどめを刺してくるるから』
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おぬしが受けただけの傷は、いやもっと心にまで深く、格之進に与えたではないか。その上、刺止とどめまで刺すのは武士の情ではない。——のみならず、それでは、旧主の惣七どのを
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)