“出銭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でせん83.3%
でぜに16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
落目になっていると言うものの、昔からの通り一丁目の沢屋で、付き合いも派手で、出銭でせんも惜しみないのは江戸ッ子らしい主人の見得みえであったのです。
さうでなくても、つましい上にもつましくしてゐる場合であるのに、たとひ僅かの買ひ物にもせよ、リヽーのために出銭でせんが殖えると云ふことは、随分痛事いたごとなのである。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
するうちに金がだんだん減って行った。四月たらずの居喰いぐいで、目に見えぬ出銭でぜにも少くなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)