処子しょし)” の例文
旧字:處子
保吉は呆気あっけにとられたなり、しばらくは「御用ですか?」とも何とも言わずに、この処子しょしさまを帯びた老教官の顔を見守っていた。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
主人はほとんど処子しょしのように、当惑そうな顔を赤めました。が、やっと寂しい微笑を洩すと、おずおず壁上の名画を見ながら、こう言葉を続けるのです。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)