八束やつか)” の例文
出雲でも『雲陽志』、今の八束やつか郡上川津の条に、伝えて多賀備中守信忠の屋敷跡という地を土人は土井と呼ぶ。三方は堀で石垣の跡がある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
扉をあけて覗くと、神体はすでに他へ移されたのであろう、古びた八束やつか台の上に一本の白い幣束へいそくが乗せてあるだけであった。その幣束の紙はまだ新らしかった。
半七捕物帳:58 菊人形の昔 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
手帚てぼうきで根元を綺麗きれいに針金で編んだものがあります。八束やつか郡竹矢村大門の産で、丁寧な可憐な品であります。山間の仁田にた亀嵩かめだけ村は「出雲算盤いずもそろばん」で名を成しました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
江木衷えぎちゅう、奥田義人よしと土方寧ひじかたやすし、岡村輝彦、穂積八束やつかの諸博士を始め、松野貞一郎君、伊藤悌次ていじ君、中橋徳五郎君等法学院派の法律家十一名の名をもって「法典実施延期意見」なるものが発表せられた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「——その相手は、岡村八束やつかというのです」
竹柏記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
この紙漉場は八束やつか郡にありますが、以前は傘紙とか障子紙とか大福帳の紙とかをわずかに作り出していたに過ぎませんが、この十数年の間に素晴らしく仕事を進め
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
同 八束やつか意東いとう村大字上意東小字京羅木
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
出雲八束やつか朝酌あさくみ村大字大海崎おおみざき字一久保田
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)