八俣やまた)” の例文
高志こし八俣やまた大蛇おろちの話も火山からふき出す熔岩流ようがんりゅうの光景を連想させるものである。「年ごとに来てうなる」というのは、噴火の間歇性かんけつせいを暗示する。
神話と地球物理学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
もとは八人のむすめがおりましたのでございますが、その娘たちを、八俣やまた大蛇おろちと申しますおそろしい大じゃが、毎年出てきて、一人ずつ食べて行ってしまいまして
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
コシの八俣やまたの大蛇が毎年來てべてしまいます。今またそれの來る時期ですから泣いています
また「汝の哭く故は何ぞ」と問ひたまひしかば、答へ白さく「我が女はもとより八稚女をとめありき。ここに高志こし八俣やまた大蛇をろち、年ごとに來てふ。今その來べき時なれば泣く」
命は、それを聞いて、じっと待ちかまえていらっしゃいますと、まもなく、二人が言ったように、大きな大きな八俣やまた大蛇おろちが、大きなまっかな目をぎらぎら光らして、のそのそと出て来ました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
かれ告りたまへるまにまにして、かくけ備へて待つ時に、その八俣やまた大蛇をろちまことに言ひしがごと來つ。すなはち船ごとにおのが頭を乘り入れてその酒を飮みき。ここに飮み醉ひて留まり伏し寢たり。
八俣やまた大蛇おろち
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
八俣やまた大蛇おろち