光沢消つやけし)” の例文
白翁堂が自ら立って萩原の首に掛けたる白木綿の胴巻を取外とりはずし、グッとしごいてこき出せば、黒塗光沢消つやけしの御厨子にて、中を開けばこは如何いかに、金無垢の海音如来と思いのほか
それは男に活写いきうつし、はん手札てふだ形とやらの光沢消つやけしで、生地から思うと少許すこしもっともらしくれてはいましたが、根が愛嬌あいきょうのある容貌おもばせの人で、写真顔が又た引立って美しく見えるのですから
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)